「仕訳を行った後各勘定に転記をするけどやり方がわからない、、」「なぜ現金の勘定に借入金を書くの、、」など、今回は転記について理解を深めましょう。
転記とは
- 転記…仕訳を行った後、仕訳の結果を各勘定に記入すること
※勘定とはTのこと。下の図のように現金勘定、借入金勘定などがある。
仕訳から転記までの流れについて
それでは、仕訳から転記までの流れを例題を用いて見ていきましょう。
例題1
- 当期2022年5月10日に銀行から現金10万円を借りたとしましょう。
まずは仕訳を行います。
借方(左)に「現金100,000」そして貸方(右)に「借入金100,000」と仕訳が行えますね。
借方、貸方について分からないという方は当サイトの記事「借方・貸方とは??」で説明していますので是非そちらをご覧ください!
続いて転記を行います。
上記のように、現金勘定の借方(左)に「5/10借入金100,000」と記載されていますね。
一方で借入金勘定の貸方(右)には「5/10現金100,000」と記載されていますね。
このように仕訳を行った後、各勘定に仕訳の結果を記入することを転記といいます。
それではこの勘定はどのようなことを表しているのでしょうか?
現金勘定に記載されている「5/10借入金100,000」は、「5/10に増えた現金100,000円は、借入金によって増えた100,000円である」ということを表しています。
また。借入金勘定に記載されている「5/10現金100,000」は、「5/10に増えた借入金100,000円は、現金を借りたことによって増えた100,000円である」ということを表しています。
では、なぜ現金勘定の借方(左)に、借入金100,000が記載されるのでしょうか?また借入金勘定の貸方(右)に現金100,000が記載されるのでしょうか?
現金勘定の借方に、借入金が記載されるのはなぜ?
現金勘定では現金が増加した時、勘定の借方(左)に「何が原因でいくら現金が増加したか」を記載します。また現金が減少した時、勘定の貸方(右)に「何が原因でいくら現金が減少したか」を記載します。
今回は、5/10に銀行から現金100,000円を借りましたよね?
ということは「銀行から100,000円借りたことで、現金が100,000円増加した」ということになるため、現金勘定の借方(左)に、「5/10借入金100,000」を記載します。
借入金勘定の貸方に、現金が記載されるのはなぜ?
借入金勘定では借入金が増加した時、勘定の貸方(右)に「何が原因でいくら借入金が増加したか」を記載します。また借入金が減少した時、勘定の借方(左)に「何が原因でいくら借入金が減少したか」を記載します。
今回は、5/10に銀行から現金100,000円を借りましたよね?
ということは「銀行から100,000円を借りたことで、借入金が100,000円増加した」ということになるため、借入金勘定の貸方(右)に、「5/10現金100,000」を記載します。
例題2
- 当期2022年7月15日に借入金の一部である50,000円を現金で返済したとしましょう。
先ほどと同じようにまずは仕訳を行います。
借方(左)に「借入金50,000」そして貸方(右)に「現金50,000」と仕訳が行えますね。
続いて転記を行います。
上記のように、現金勘定に新たに「7/15借入金50,000」と記載されていますね。
また、借入金勘定には「7/15現金50,000」と記載されていますね。
先ほどと同じようにこの勘定はどういうことを表しているのでしょうか?
現金勘定に記載されている「7/15借入金50,000」は、「7/15に現金で借入金の一部である50,000円を返済した」ということを表しています。
また、借入金勘定に記載されている「7/15現金50,000」は、「7/15に借入金の一部である50000円が現金によって返済された」ということを表しています。
このように仕訳を行い、各勘定に転記することで、どのような取引が行われたかを、勘定を見るだけで知ることができます。転記について理解できましたでしょうか?
それでは本日のまとめへ向かいましょう。
本日のまとめ
- 転記とは仕訳を行った後、仕訳の結果を各勘定に記入すること
- 勘定の借方・貸方には増減の原因と金額を記載する。ただし勘定によって増加の原因を借方に書く場合や、貸方に書く場合など異なることがあるので注意。
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