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貸借対照表の左右の金額が一致するのはなぜ?

簿記3級

今まで一度は聞いたことのある貸借対照表。
「なぜ左右の金額が一致するの?調べてもよくわからない、、」と思ったことは無いでしょうか?
今回はその疑問をスッキリ解決してみましょう!

貸借対照表とは

貸借対照表とは、企業の財政状況を明らかにするため、資産・負債および純資産の有高を表示した表です。貸借対照表の借方(左側)の資産は、企業資本の運用形態を表し、貸方(右側)の負債および純資産は企業資本の調達形態を表しています。
企業資本の調達形態とは2つあります。1つ目が「企業の外部から調達する方法です」企業間の取引や金融機関からの借入による調達が当てはまります。2つ目が「企業の内部から調達する方法です」企業の利益や資本金による調達が当てはまります。
企業の運用形態とは、前述の通り、企業の外部・内部から調達した資金を用いた原材料や建物の購入、販売活動などの経費が当てはまります。

なぜ左右の金額が一致するのか?

貸借対照表の左右の金額が一致するのは、企業の財政状況が2つの視点で表されているかです。
企業の財政状況が2つの視点で表されているとはどういう事なのでしょうか?
例を見ながら、順番に理解していきましょう。
下の図は、簡易的に作成したAさんの会社の貸借対照表です。

例題1

  1. Aさんの会社は銀行から50万円を借りたとしましょう。
    この時、貸借対照表の貸方(右側)の負債の欄に「借入金50」を計上します。
  2. Aさんの会社は銀行から借りた50万円で、営業に必要なパソコンを購入しました。
    この時、貸借対照表の借方(左側)の資産の欄に「備品50」を計上します。

上記の1と2から、貸借対照表で「銀行から借りている50万円(借入金50)」と「借りた50万円で購入したパソコン(備品のこと)を所有している(備品50)」という企業の財政状況が2つの視点で表されました。
貸借対照表の借方・貸方で「備品50」と「借入金50」が対になっている為、左右の金額が一致するということになります。

例題2

  1. Aさんの会社に100万円の財産があったとしましょう。
    この時、貸借対照表の貸方(右側)の資本の欄に「資本金100」を計上します。
  2. Aさんの会社は100万円の財産を銀行の普通預金口座に預けているとしましょう。
    この時、貸借対照表の借方(左側)の資産の欄に「普通預金100」を計上します。

上記のの1と2から、貸借対象表で「Aさんの会社の財産100万円(資本金100)」と「財産100万円を普通預金口座に預けている(普通預金100)」という企業の財政状況が2つの視点で表されました。
先ほどと同じように、貸借対照表の借方・貸方で「普通預金100」と「資本金100」が対になっている為、左右の金額が一致するということになります。

本日のまとめ

  1. 貸借対照表とは企業の財政状況を明らかにするため、資産・負債および純資産の有高を表示した表のこと。
  2. 貸借対照表の借方は企業資本の運用形態を表し、貸方は企業資本の調達形態を表している。
  3. 貸借対照表の左右の金額が一致するのは、企業の財政状況が2つの視点で表されているから。

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